手荷物遅延を航空会社へ請求 Delayed baggage compensation to Airlines
今日の話題は技術とは関係ないかもしれませんが海外旅行などいかれる方には有用かと思いますのでシェアします。
私は先日,東京羽田から北京経由でパリに行きました。羽田から北京はANA,北京からパリはエアーチャイナで行きました。パリに着くと荷物が来ないではありませんか,初めてのロストバゲージです。正確にはなくなったわけではないので,その段階ではディレイドバゲージと言うそうです。そんなことどうでもよくて,仕方なくパリの空港カウンターで手続きをして,その日は機内持ち込みの荷物だけで過ごすことになりました。せっかくのパリの友人へのお土産も中に入っていて渡せず,というか着替えることもままならずこれは何かしらの補償を受けるチャンス!と思ったのです.
航空機寄託手荷物遅延等費用保険
調べてみると航空機寄託手荷物遅延等費用保険というものがあるそうじゃないですか。でも私は今回クレジットカードの付帯保険だけで海外旅行に来ましたので,そんなすごい特約は付帯していませんでした...
航空会社への請求
さらに詳しく調べてみるとどうやら手荷物遅延は航空会社に責任があるようです.
ということで心おきなく下着やら洗面用具やら寝間着やらを購入しました。200EURくらい。後々申請のためにとレシート,ボーリングパス,手荷物のタグ、遅延発生証明す書などもきちんととっておきました.
手荷物帰還,そしてエアーチャイナへ申請へ
手荷物自体は到着の2日後に手に入りました。手荷物遅延の際に必要となった日用品の請求はフライトの21日後までに申し立てをするとのことで帰国後に行うことにしました。
帰国後いざ始めるとしかし面倒なことがいくつかありました。
取次はどこ?
まず空港カウンターで取次を行ってくれたのは同じスターアライアンスのエールフランスでした。そのサイトに行くとフォームがあったので色々と入力して送信したらほどなく返事が。曰く「運行したのはエアチャイナだからエアチャイナに相談してね」とのことでした。そりゃ当然か。
というわけでエアチャイナのフォームへ投稿してみようと「エアチャイナ 手荷物遅延」と検索してみても全く出てこない。当然英語で検索しても全く出てこないし手続きの方法が全くわからない。確かにこういった内容というのは航空会社にとって全く得ではないので整備する必要がないのかもしれない。
フォームがないのでカスタマーリレーションのメールアドレスにRefundとしてとそのままメールうぃ送ってみた。でも5,6日たっても何も返信が来ない...このままだと期限が過ぎてしまうので改めて期限を指定した追撃メールを送ってもまた無視。えー強気すぎない...?
第三者機関:国民生活センター
これは公的機関の力を使うしかないと思ったのでとりあえず国民生活センター「188」へ電話相談してみた.相談員はとても親切に話を聞いてくれたが,先方に直接電話をしてみてはという提案をしてくれるっただけであった。なんとなくだが私が出来ないような事は彼らもできなそうであった。
エアチャイナに電話
というわけでエアチャイナに電話。
なまがき「すみませんちょっとお尋ねしたいことがあるんですけれども」
エアチャイナ「こちらの電話番号は予約などは承っていないのですがそちらでお間違いないでしょうか」
と最初から強めである。
「手荷物遅延の補償申し立てを行いたいのですが窓口はどこか?」と尋ねたら日本に帰国してしまった場合は羽田の事務所にかけてくれとのこと。さらに、「たいした額が出ないと思いますがそれでもよろしいですか?」といった強めなご心配。これが外資系の強みかと思ってしまった.
とりあえずそちらから連絡先を聞いて事務所にかけてみたけれども,なかなかつながらない。それもそうである.エアチャイナのページを見れば「電話は繋がりにくいから連絡はメールでしてね」と書いてある。メールも通じないのですが。しかも羽田の事務所は営業時間が書いていないのでいったい何時にかけていいのかもよくわからない。
第三者機関:ClaimAir
そうこうしているうちにロストバゲージの申し立てがフライトの21日までに書類を提出するという記事を見つけたのでちょっと焦る。いろいろ困っていたところこちらのサイトを見つけました。
このサイトは航空会社の申し立てを仲介する代わりに申立て額の25パーセントを成功報酬として受け取るといったサービスをしているよう。たいした額が出ないともう牽制されてしまったので,75パーセント出れば御の字であるのでこちらのサイト利用してみることにした。
旅行計画書、預け入れ荷物のタグ、支払いの証明書、遅延の証明書、パスポートのコピー、電子署名をアップロードして署名をするとどうやら向こうで手続きを行ってくれるらしい。今は依頼したばかりなのでこの先を見守りたい。
日本語の情報ソース
しかし日本語で手荷物遅延と検索してもほとんどすべてが海外旅行保険に関することである。これではさもこれらは保険でカバーすべき(旅行者が負担すべき仕様)であるかのような印象を持ってしまう。これはある意味,保険会社のステルスマーケティングなのではないかと思ってしまった。ちなみに英語で"Delayed baggage"などと検索すると航空会社に責任があるというような記述を見つけられる。それで知ったのがモントリオール条約である。またこういったサイトもあるのでどのように申請するべきなのかというのもきちんと書いてある。
しかも航空会社が良い反応しないと言うときはADRを使ってみようなどといったサジェストまでする始末。ほんと日本人はやる気がないのかと疑ってしまいたくなる。
返信が来た!
ウェブから申請して3日後に返信来た!航空会社に申し立てしたけど法的プロセスだから2−3ヶ月かかるとのことです.うーん,226EURの25%のために彼らが2−3ヶ月も費やすなんて,ペイできるのだろうか...
再び返信が来た!(10月6日)
返信が来ましたが,まだエアーチャイナから連絡来ないよーという連絡でした.さすがしぶとい...もう代理で投げちゃったわけだし,気長に待つことにします.
再び返信が来た!(11月某日)
無視され続けたから法的手続きに入るとのこと.でもそうすると請求額が少なすぎるから取れる分も少ないのでここでクローズと言われてしまった.やっぱりアクシデントが発生したその日に対処しなきゃダメですねー.残念!