系のエネルギーが小さくなるように分子が動くの謎

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半透膜に遮られた溶液と溶媒


ソフトマター物理学入門からの引用

溶液と溶媒を接触させると、両者は混合した方が自由エネルギーが下がるので、溶媒は溶液の方に流れこもうとする(p15)

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化学を勉強するとこの手の表現というのはよく出てきますが少し考えてみるとよくわかりません。というのもこのような表現だと分子あるいは溶媒、溶液、溶質はそれぞれエネルギーが下がる方向をあたかもわかっているかのように振る舞っているのです。彼らは別に意思があるわけでもなくある意味無秩序に動いているはずです。その結果として自由エネルギーが下がるのです。

それではこの「溶媒は溶液のほうに流れ込む」というのをどう解釈したらよいのか。考えるに溶媒も溶液も熱運動でランダムに運動(熱拡散)しますが、たまたま半透膜近くの溶媒は行き来できるに過ぎないのでは。

でもそうすると溶媒同士は浸透圧には関係ないのかと思ってしまいます。溶質だけが浸透圧に寄与するのかな。溶質にとっては半透膜の向こう側の濃度と言うのを知り得ないのでどうしてそこに圧力が発生するんだろう。

あーそれは浸透膜の逆側は溶質によって押されていないから、すなわち溶質だけが図の右方向に押しているからだ。